造営事業説明

「秩父今宮神社 社殿造営事業へのご奉賛」に興味を持っていただき、ありがとうございます。

秩父今宮神社の社殿は現在仮のもの。戦後混乱期の中、当時宮司であった塩谷太刀雄は、何をすべきかを考えました。明治からの国家神道は結果として戦争を呼び起こし、ついには敗戦を迎える。この混乱の中、神社の役割とは何かを考えました。導いた答えが「敬神生活と福祉との調和」でした。神社の規模を縮小し、市民の憩いの場として提供することで、人々の安寧に貢献する。そのことを実現するために、土地の一部を寄贈、児童公園にし、本殿も寄贈して小さな社殿を残しました。このあたりの経緯については「秩父今宮神社一八〇〇年史」に詳しく記されています。

平成5年(1993)に、神域はすべて秩父市から返還されました。最小限の神事は絶えることなく挙行されてきましたが、世間の目に見える形での祭などは事実上休眠状態にありました。翌年平成6年(1994)から、明治維新以来絶えていた「龍神祭」を126年ぶりに復活させました。

祭の再興に伴い、志のある有力者たちが「今宮神社再建委員会」を結成。「再建委員会」は、神社としてふさわしい神域再生の将来構想を練るとともに、その実現のための募金活動にも着手、その第一段階として平成6年10月に社務所(竜人三代記念館)、さらには平成7年(1995)11月に「役尊神祠(えんのそんしんし、通称「行者堂」)」の建立を実現。その後も環境や水など、自然の恵みに対する感謝の高まりを受け、着々と再興の道を歩んできましたが、平成30年(2018)をひとつの節目に、新社殿の造営事業を実施することとなりました。

秩父の歴史を紐解くとき、「水分神事」の舞台となる当社の存在は大きなもの。平成28年(2016)12月にユネスコ無形文化遺産に指定された「秩父夜祭(秩父神社例大祭)」とも密接不可分の関係にあります。「水分神事」はもちろん「例大祭」「龍神祭」「三社祭」などの大切なお祭りを滞りなく斎行できるよう、社殿およびその前面の斎場全体を覆う大型の屋根を建立することにいたしました。さらに、この造営に併せて周囲には記念植樹をおこない、新たな鎮守の森を形成、東日本大震災以来若干の樹勢の衰えが見られる龍神木の維持のための整備事業も執りおこなう予定です。

ご奉賛いただける方は、今宮神社社務所までお申し出ください。
今宮神社社務所 電話0494-22-3386

【今宮神社新社殿造営事業】

1.名称
今宮神社社殿再築ならびに社叢整備事業

2.工期
境内工事・鳥居移設 平成30年2月頃
社殿新築工事    平成30年4月着工・同年9月竣工予定

3.設計・施工
内柳古典建築設計事務所・内柳工務店

4.総工費
4000万円 (募財目標額2000万円)

5.募財期間
平成29年10月〜竣工まで

ご奉納金額を問わず、全ての方のご芳名を神前に奉納し、永久保存させていただきます。